橋下人形と新自由主義の大実験 その4

「橋下人形と新自由主義の大実験 その3」のつづきです。

確かに、新自由主義がめざす「小さな政府」が進むその先には、
セーフティネットから、こぼれ落ちる貧困層が、
モノ言わぬ「派遣労働者」になったり、
恣意的な教育がやりやすくなって、利用しやすい愛国意識が根ざし、
やがては「独裁」に似た扇動型政治、そして戦争という道筋も見える。
新自由主義先進国、アメリカのように。

だけど、それを、もっと前の段階で止めようと思うなら、
「反独裁」を叫んでたらアカン。
人形橋下さんを操る財界の目的は、「独裁」ではないから。
新自由主義の目的は、
「公」の「完全自己責任化」と「責任放棄」。
これを、市民にあばく努力をせなアカンと思う。

しかも、この流れは、橋下さんがはじめる大阪大実験に限ったことではなく、
国政とその背後にある財界が、すでに準備してきたこと。
何も橋下さんの「好み」や「思いつき」の話じゃない。
派遣法改正、郵政民営化、司法制度改革・・・、
そして今、「子ども子育て新システム」を含む「社会保障と税の一体改革」も、
「TPP参加」も、同じ新自由主義のプロセスなんやろう。

大阪を先頭に社会が流されていく方向を、「独裁」という言葉に閉じこめたらやばい。
「独裁」という言葉で、市民との間に溝をつくるのは、相手の思うつぼ。
財界がすすめる新自由主義の利益と、対極にいる者どうしが「分断」されてしまう。
まんまと「分断」作戦にのせられてしまう。
私らは、同じ不利益を被る立場なんやということを、クリアに伝えることこそが大事。

今、すでに、この大阪で大実験がはじまってる。
市民運動は、急いで態勢を整えな間にあわん。
このままでは、市民どうし、つなごうとする手が離れて行ってしまう。
私は、私の立ち位置から見えることを、クリアに説明することで、
多くの人と手をつないで、子どもの未来を守りたい。
でも、それは、私ひとりの力ではどうにもならんから焦ってる。

だから最後に、これを読んだあなたが、私と危機感を共有してくださるなら、
「反独裁」を叫んで、自らその言葉にのまれてしまうのを止めてください。
鮮明な対立軸で橋下さんたちに対抗できるよう、私と一緒に軌道修正してください。
どうか、どうか、お願いします。


「橋下人形と新自由主義の大実験 その1~その4」おわり。
―――連日、お読みいただき、ありがとうございました!
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橋下人形と新自由主義の大実験 その3

「橋下人形と新自由主義の大実験 その2」のつづきです。

橋下さんのやろうとしてることが、「独裁」ではなく、
その逆の「完全自己責任化」による「責任放棄」やというのは、どう現れてくるんやろう。
キーワードは「義務」やと思う。

たとえば、「教育基本条例案」では、保護者の義務というのを異常に強調する。
本来なら教育を受けるのは子どもたちの「権利」。
保護者と行政が、教育を受ける環境を与えなければならない。
ところが、条例では、教育というカテゴリーの儲からん部分を、全部、保護者に押しつける。
不登校になるのは親の責任。
社会常識を身につけさせるのは全て親の責任。
クラブ活動は、親が運営するべき。
それは、保護者の「義務」。

いろんな学校を選べるとか、
お金を出せばいい教育を受けて、いい環境でスポーツができるとか、
選択肢が与えられると、「選ぶ権利」が与えられたと勘違いしがち。
でも、不登校の子や、家が貧乏な子は、学校を選べないし、
いい教育を受けることも、クラブ活動をさせることもできない。
まして、学校で社会常識を身につけたいなんて思いちがいすんな、と。
「義務」を果たさない保護者の子は知らん、ということ。

スリム化した行政にしてみれば、そういう安上がりな学校運営が必要。
それは、「小さな政府」とセットで導入しなければならない。
競争をあおって、テストの点数上げまっせ~という「民間」を参入させ、
結果は、そのサービスを選んだ保護者と子どもの「自己責任」になるというわけ。
そう考えてみると、「企業が望むエリートの養成」なんていう目標すら怪しい。
システムさえ「小さな政府」に対応したものにできれば、結果なんか重要じゃないから。

では、教師に対するしめつけや、「思想」に対する踏み絵は何のためなのか。
それは、「分断」を生み出す「エサ」やと思う。
このことで、教師と保護者の間に溝ができ、
「子どものための教育」なんて面倒なこと言う2つの勢力を、「分断」できる。
ほんとは「思想」なんて関係なく、
人間の入れ替えや首切りができる条件は準備されてる。

この人間の交換や首切りが、「思想」なんか関係ないことの証拠に、
たとえば、「職員基本条例案」では、
民営化する施設の職員などは、移動させずにその場所で首切りができるようになる。
所属する部署がなくなった職員も同じこと。
行政のスリム化の過程では、民営化や統廃合がかかせない。
公務員は「労働基準法」で守られてないから、こーなると立場弱い。
反抗的かどうかとか、その職員に落ち度があるかどうかとか、全然関係ない。
だけど、条例全体に「思想統制」のような威圧的なフレーズがならぶから、
まるで、「思想」に問題のある職員がねらい撃ちされるように見える。
この「思想」部分にひっかかって、「独裁条例だ~!」と騒げば騒ぐほど、
市民と公務員は、「分断」されてしまう。
そして、その陰で、実質的に機能する首切りシステムが、こっそり動き出す。

「分断」する必要があるのは、ほんとは利害が一致する両者やから。
教師と保護者、市民と公務員。
これらは、「小さな政府」によって、切り捨ての被害を被る人たちやから。


「橋下人形と新自由主義の大実験 その4」につづく・・・。

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橋下人形と新自由主義の大実験 その2

「橋下人形と新自由主義の大実験 その1」のつづきです。

「反独裁」を叫ぶ人たちに対して、市民は、むしろこう思うやろう。
「独裁?はぁ~?何言うてんの。
国旗国歌をないがしろにする先生なんかいらんがな。
仕事せーへんくせに、おいしい給料もらってる公務員もいらんがな。
何でもえーから、筋の通った『公共サービス』してよ」と。
そうして、市民と「反独裁」を叫ぶ人たちとの間で、「橋下さん像」が大きく食い違う。
「独裁」という言葉が、事の本質を隠してしまう中で、
「教育基本条例」や「職員基本条例」の本当の目的は進行する。

結果、橋下さんに期待して投票した多くの人が、
「あれ?何かおかしい」と感じた頃には、
誰もが平等に受けられたはずの「公共サービス」は消滅してて、
「地獄の沙汰も金しだい」的な「民間サービス」が取って代わってる。
それは、小泉さんに投票した若者自身が、
構造改革の中で、労働市場の「規制緩和」が進んだ結果、
「派遣労働」からぬけだせなくなったという現象と同じ。
「規制緩和」という言葉は、自由な市場が景気をよくする感じがして魅力的。
でも、その「自由化」は、「完全自己責任化」。

この順番で「大阪都」を見れば、それは「権限の集約」=「独裁」というより、
やっぱし「小さな政府」による「責任放棄」やろうと思う。
「大阪都」やねんから、「大きくなるんちゃうん?」って一瞬思うけど、
「大阪府」と「大阪市」が分散して持ってた大きな権限を1つにしてしまうんやから、
行政機関の小規模化、縮小になる。
1つにまとめた大きな予算を、思いっきし大手ゼネコンに使えるし、
儲からん市民サービスは、「ハイ、自分でやってちょーだいよ」てなことになる。


橋下人形と新自由主義の大実験 その3」につづく・・・。


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橋下人形と新自由主義の大実験 その1

橋下さんは、ほんまに「独裁者」なんかな~?
選挙期間中から、ずっと疑問に思ってた。
確かに、ご本人は、独裁的手法がお好きやと思うし、
選挙制度を利用して、独断政治をやろうとしてるんやろう。

でも、気になるのは、彼を後押しする財界の思惑やの。
ほんとは「彼」でなくてもええんちゃうやろか、「彼」は人形なんちゃうやろか・・・。
そこで、彼のやろうとしてることを、「財界」の視点で見たらどうなるか、
細かく考えてみようと思う。

橋下さんと仲良しの「みんなの党」が、
「新自由主義」をめざしてんのは、自他ともに認めてるところ。
じゃあ、「新自由主義」って何なのか?
「新自由主義」は、不況で金を生み出す方法に困った「財界」が考案した妙案。
おおまかに言えば、行政のやってる儲からん部分は、市民の「自己責任」にして、
儲かる部分は、民間に開放して収益をあげさせろってこと。やんね?
だって、法人税上げられんの困るから、集められる税金は限られてくる。
集めた税金をどういう使い方したら、「財界のため」になるか、
それには、「公共のあり方」という構造をいじるのが手っ取り早い。
うまいことを思いついたなぁと思う。

「小さな政府」は「新自由主義」を実践するために欠かせないツール。
「民間」でできることは全部「民間」にやらせて、
政府や地方自治体の行政は、できる限り、小さな規模にしていく。
小泉構造改革の合言葉は「『官』から『民』へ」やった。
「民間」まかせにすれば、当然、公務員の数はそんなにいらんし、
提供されたサービスを選ぶのは市民やから、選んだ責任も市民が負う。

つまり、「新自由主義」がめざすのは、
「独裁」ではなく、むしろ、全く逆の「完全自己責任化」であり、
「公」の「責任放棄」やと思う。

橋下さんが、持ち出した「教育基本条例」と「職員基本条例」は、
地方自治体レベルで、それを実践するために重要な足がかりになるんやろう。

ところが、多くの人が、この2条例をひっくるめて、
政治を教育に持ち込む独裁条例反対!!
公務員の「思想信条」をしばる独裁条例反対!!と叫んでる。
それは、つまり「日の丸・君が代」の押しつけとか、意に沿わない公務員の首切りとか、
そういうのを指して、「独裁条例」と言うてるんやろう。
でもさ、それって、この条例の本質をはぐらかすための「エサ」なんちゃうかな。
彼らにとっては、「思想信条」なんか「本丸」じゃない。
「本丸」は、公共サービスの「自己責任化」であり、自治体の「責任放棄」やと思う。

「橋下人形と新自由主義の大実験 その2」につづく・・・。


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