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「若者を見殺しにする国」

「希望は戦争」で、話題になった赤木智弘さん。
本書は、「『丸山眞男』をひっぱたきたい―31歳フリーター。希望は、戦争。」
という論文と、それを書くに至った経緯、その後の世の反応などをまとめたもの。
もともとは2007年に出版されてたけど、
東日本大震災後の2011年5月に朝日文庫から修正版が出された。

ひとことで言って、赤木さんはカワイクない。
書いてることは、彼と同じようにバブル後の就職難に世に放り出されて、
長いフリーター生活も経験した私には、いちいち同意することばかり。
論文表題の過激さとはうらはらに、
社会を直視して、社会と対等に関わって、誇り高く生きさせろという姿勢に共感する。
とくに、彼の言う「俗流若者論」は目からウロコやった。
青少年の犯罪が増えてる・・・とか、
オタクは危険・・・とか、
単に「いまどきの若者は」という範囲を超えて、
大人たちが、自分の既得権益を守る目的で、ことさらに若者を貶めている現実。
書きっぷりは辛辣、かつ的を射てる。
だけど、カワイクないの。

なんで、カワイクないのかなぁ・・・と考えてみた。
全体に、机の上で必死に考えた感じで、生きた生活が迫ってこないからかなぁ。
大衆心理の分析には納得の説明があるけど、理屈に追いかけられて人の顔が見えない。
例えば、不審者からわが子を守ろうと、親がこぞってスクールバス導入を叫ぶ・・・
という現象の愚かしさを指摘する。
統計上は、子どもが被害者になる犯罪は減っているし、
加害者になるのは、実は親が最も多い。なのに、バカげてる。
そうやって、フリーター男を不審者あつかいして社会から隔離するのだ、と。

でもね、親は統計上の数字で子を守ろうと思うわけじゃない。
予防接種では、重篤な副反応確率がどんなに低くても、
親は、祈るような気持ちでわが子に注射を受けさせる。
私は、愚かしくても、大衆心理の奥に「生きることへの愛着」を見出してしまう。
保身も身勝手な攻撃性も、同種の「生への執着」から生まれるとしても。

カワイクないからって、
施設にランドセルを贈る伊達直人のように、カワイイ者だけ救済するのはおかしい。
そりゃ、そうです。
例えば、労組が正規雇用労働者の労働条件を侵されまいとするあまり、
非正規雇用の現状から目をそらせてきたのも事実やろう。
(彼はどうも労組の系統や種類についての言及が大雑把すぎるけど)。
労組は引退組も含めて、非正規労働者の運動を金銭的にも支援すべきやと思うし、
未来を思い、子や孫の行く末に責任を持とうとするなら、
「若いもんは努力が足りん」とか「定職につけないのは選り好みしてるから」
などと、いつまでも無理解な態度を続けるべきでないと思う。
私も含めた大人全員が、若者の貧困にどう向き合っていくべきか、
きちんと受けとめて答えを見つけなアカンと思う。

私は、中高年の方々にこそ、この本を読んでほしい。
きっと不愉快やろなぁとは思うけど、受けとめるべきことが山ほどある。
その上で、世代を超えて、「本当の敵」に対峙していく必要があると思う。


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労働組合活動について

ゆりひななさん、いつも、理屈っぽくて、ごめんなさい。

「労組が正規雇用労働者の労働条件を侵されまいとするあまり、非正規雇用の現状から目をそらせてきたのも事実」というのは、少し読者の方に、誤解されるかも知れないので、ゆりひななさんは、ご存じだと思いますが、そういう労働組合ばかりではないことを補足説明させていただきますネ。

確かに、大手企業に多い連合系の組合は、管理職に昇任する前に、労組の組合役員になる「闘わない組合」で、「労組が正規雇用労働者の労働条件を侵されまいとするあまり、非正規雇用の現状から目をそらせてきたのも事実」であることは、承知しております。

恥ずかしいことに、自治体の中にも、「自治労」という連合系の組合と、私達建築職の加盟している「自治労連」という全労連系の組合に、分裂しているのが現状です。

私達の全労連の職場は、行政職員も、技術職員も、技能職員も、再任用職員も、アルバイトの方も、労働組合に加入できますし、役員になる資格もあります。当然、非正規労働者の雇用改善にも、取り組んでいます。

地方公務員は、机上の上で働く事務職員より、臨床検査技師・看護師・保育士・社会福祉士・介護士・ケースワーカー・精神保健副士・動物園飼育担当・樹木剪定技師・食肉市場の検査員・調理師・小中学校教諭など、現場で働いている人の方が圧倒的に人数の割合が多いし、自治労連に加盟しています。

現場で働いているからこそ、市民生活の実態と、国の政策が、全く矛盾していることを感じています。

職場の課内会議などで、課長クラスに現場の悲惨さを訴えても、地方公務員は出世をすればするほど、上に物を言えないようで、意思決定者になかなか伝わりません。

労働組合があるからこそ、現場の意見をトップに反映することが出来ます。もともと、イギリスで産業革命が起き、機械打ちこわし運動などで失敗して、団結しなければ経営者に抵抗できないと労働組合を作り、自分たちの意見を政治に反映されるように、労働党を作りました。日本共産党も同じです。

私達、自治労連の役員に、日本共産党を支持している人が多いのは確かですが、組合員にそれを強制することはしていませんし、創価学会に関わっている職員でも、組合員になれます。

前・横浜市長の中田宏は、高卒の職員が4年間働けば大卒の職員と同じになれる給与制度を変えて、高卒の職員の給料を安くしようとしました。横浜市従業員労働組合(自治労連側の正式名称)は、徹底的に抵抗して、この提案を撤回させました。

中田宏は自治労連が新自由主義を推進するにあたって労働組合が最も邪魔な団体だと感じ、今度は、労働組合つぶしを始めました。

今まで、一定時間の範囲内で、労働組合活動を、勤務時間中に使える「職免(職務免除義務)」の制度を廃止しました。各職員に労働組合を批判するダイレクトメールや市長演説に職員を参加させたり、新自由主義者を職員の中で育てる講演会も開催していました。

次第に、若者が労働組合に入らなくなり、とうとう技能職員の初任給の給料手取り金が、生活保護支給者の収入を下回りました。

大阪市の橋下市長が、市長に就任したとたん、労働組合のパッシングと、新自由主義者の教育をしているのは、間違えなく、中田宏の入れ知恵だと思います。国や県より市町村の労働組合、とりわけ政令指定都市の労働組合の勢力が強いのを知っているからです。

前市長を支持した労働組合員に反省文を書かせ、堂々と憲法第11条違反をしました。橋下市長に対して、労働組合の書記長に反省文を持って「私達も市長と同じく市民のために活動しています」と握手をしようと出した手に橋下氏が握手をせず、私は、その書記長をテレビで見て、情けないし、怒りを感じました。

これも、連合系の自治労と、全労連系の自治労連が、交渉を統一して行う市労連の立場上、煮え湯を飲まされて、屈辱的であったでしょう。

そして、橋下塾長による「維新塾」を開講して、新自由主義者養成教室を開くほか、労働組合活動をするための「組合休暇」の廃止(横浜の場合、組合休暇ではなく組合職免だったのですが)は、完全に中田宏の入れ知恵だと思います。

元・横浜市長が横浜市を新自由主義の実験場にしようと試行錯誤して長期間に渡ってやったことを、橋下徹が就任して短期間でやったことは、全く同じ行為なのです。

私達、横浜市従業員労働組合は、自分たちの利益だけでなく、非正規雇用者はもちろんのこと、同じ全労連に所属する鉄鋼労連や、浜建労、民主商工会、民主青年同盟とは、もちろん、日本共産党や、無所属派や、NGOや市民団体とも、連帯して、仲間の輪を広げようと頑張っています。

大阪市では、橋下知事が嫌でやめる職員が続出していると聞いています。市長は一生責任を持ってそこにいるわけじゃないし、新自由主義に失敗したら、逃げればいい、でも、大阪市職員も、大阪市民も、ずっと大阪で暮らし、働き続け続けなければならないのです。

私としては、大阪市民の方に、どうか大阪市の自治労連系の労働組とと連帯して、統一戦線を図ってほしいです。そのために横浜市従業員労働組合からも応援することが何かあれば、要請に応じるつもりです。

また、長文になってしまいましたね。。。
すみません。

現状認識を共有したい。

hideさん、私が望んでいた形の補足、ありがとうございます。
確かに、赤木さんの本では、「左翼」というものが十把一絡げの扱いで、労組についての言及も浅いのです。それは、実際に彼が理解していないのか、本を売らんがための作戦なのか、私には測りかねます。「希望は戦争」自体、あえて狙ってつけている題名なのは明らかですし・・・。
私自身は労組の種類や運動史について、ある程度知っています。彼が言う「企業と結託して派遣法改悪をシカトした組織」は、一方の勢力です。
しかし、もう一方の勢力においてさえ、組合費が支払えない低所得労働者や、派遣切り裁判に対して、資金援助や人的援助を渋る空気がありはしないか、と危惧しています。
いわゆる「青年部」の活動を、中高年層が積極的に支援しているなら、それは素晴らしいことと思います。しかし、若年層の苦境を本当に理解しているのか、首をかしげたくなる中高年労働者の方も中にはおられるように思います。また、活動の方法について、従来型の運動方針や組織体制を「青年部」に押し付けることによって、若く新鮮な感覚や感性を殺してしまっていないか、私はとても心配なのです。
私は、赤木さんの指摘が全部正しいとは思いません。しかし、無理解や無関心が若年労働者あるいは若年失業者を孤立させているとしたら、理解することを出発点に、「本当の敵」に対峙しなければいけないと思うのです。闘う労組が勝ち取ってきた実績や実力を、今、若年労働者に振り向けないと、意図的に世代間を分断しようとする勢力に勝つことはできません。

こんにちは(^-^*)/

わたしは、1979年に都市銀行に入行し、長年、法人向け融資(貸付)に携わりました。仕事上、数多くの企業経営者の方々と懇意にさせて頂きましたが、当時の経営者の皆さんは、おしなべて、人間味溢れた情け深い方々ばかりで、従業員やその家族の暮らしを守ることを第一に考え、不況の時なんかは、自分たちの役員報酬を削り、従業員の給与水準を維持されてました。日本社会も正社員・終身雇用が当たり前で、非正規労働者なんて存在すらしていませんでした。それに比べ現在、大企業は、非正規労働者を不要になったらゴミの様に使い棄て、内部留保を266兆円も貯め込んでいます。またわたしが勤務していたメガバンク上位3行は、有価証券評価益や手数料収入などで史上空前の経常利益を計上しているにもかかわらず、法人税を一円も納めていない。その影で若年層の就活鬱や自殺が急増するという不条理が常態化しています。若いひとたちは、生まれた時からデフレ不況で、我慢を強いられ、就職もできない…。余りに酷い…。昨年の日本の自殺者は30,514.名で、14年連続で三万人を超えてしまいました。このままですと日本社会が崩壊してしまいます、確実に…。
一刻も早く、民主的経済社会(まともな社会)にしなければなりませんね…。

子どもたちに手渡す責任。

青い鳥さん、こんにちは。
私は、1971年生まれですから、ロストジェネレーションの始まりの年です。バブルの恩恵なし、正社員の口なし、バイト料すら足元を見られる、年金は期待できない・・・という世代。でも私から下はもっと酷い。きっと、ポストロスジェネは、赤木さんとも違う感覚で世の中を見ているでしょう。
すでに、私たちの世代は、中年になり、自分たちが果実を獲得できなかったにも関わらず、子どもに未来を手渡す立場になってしまいました。手にできなかったからと言って、「戦争」を望んだとしても、ルールなき資本主義経済の冷酷さは何ら変わらない。このたびの震災でも、現に痛めつけられているのは、「丸山眞男的な奪い取りたい立ち位置」すら味わったことのない人々です。
それならば、私は、奪い取る相手を見定めます。青い鳥さんがおっしゃるように、もっと巨大な搾取のシステムが存在しているのですから。そして、自分が望む未来を子どもに手渡せるよう責任をもちたい。
プロフィール

ゆりひなな

Author:ゆりひなな
おもしろい記事書くために、おもしろい生活できたらええなぁ。その逆でもええけど。

私のおすすめ記事

●「ご存じ山田寺」みたいな。 ●橋下人形と新自由主義の大実験1~4 ●「百年目」 ●ロスジェネの迷走 

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