大阪都構想と学校選択制。

またまた学校選択制のこと。
半年間、専門的に勉強してきたんで、やっぱりちゃんと伝えたい。

学校選択制に期待する保護者の思いはさまざまやねんなぁ。

うちの近所の、新築大規模マンションの例。
校区の小学校は、もともとキャパが小さいから、たちまち満員になって、
マンションに住民が住み始めてから、校区変更が行われた。
校区の境界線を、後出しジャンケンみたいに変えられたら、そりゃぁ住民は混乱するよ。
だって、すでに通ってる子は?中学校区は?兄弟は?

そんなとき、
学校選択制があれば、空いてる学校を選べるかも…
あるいは、校区の学校が1校と決まっているリスクが緩和するかも…
となるよね。

それは、いわゆる学校選択制ではなくても解決できる。
「指定外就学の基準の拡大」という措置なら、
保護者にとっては、選択制と結果は変わらん。
就学制度改善の手法については2種類ある。←これ知られてない…。

こちらの23ページを参照してくださいまし。
大阪市教育委員会「熟議学校選択制 報告書」

選択制でなく、この「基準拡大」だけでいいと思う理由は、
「選択」をすれば、親の権利と引き換えに責任がセットになるから。
本来、就学は行政の責任で整えるべきと思うから。
そうでなかったら、「選ばない」ではなく「選べない」層が置き去りになるから。

もちろん、こういうケースでは、
就学制度以前に、区の権限を強化してやるべきことってのはあると思う。
教育委員会と建築許可を出す部署の連携から始まって、定員の調整、学校の増設など、
保護者を右往左往させる前に、行政がすべきことはたくさんある。
そのためには、区の権限強化は名目上の権限だけでなく、
きちんと予算執行できるだけの財政強化でないとアカンと思う。

ここで、問題になるのは、特別区単位で組める予算の範囲。
現在、維新の会がすすめてる大阪都構想では、特別区への予算配分が非常に危うい。
私が、都構想がおかしいと思うのは、予算配分にムリがあるからなん。

東京都は、全国で唯一、地方交付金を受け取らずに、自前の予算が組める都市やけど、
大阪府市はあわせても、東京の財源規模には、はるかに及ばん。
住民1人あたりからの税収も、比較にならん。
地方交付金がない状態で、大阪都が一括徴収した税から、
大型事業分を持っていき、残った税を特別区に分配するときには、
元大阪市では、大阪都以前の税収配分よりも少なくなっていることが予想される。
これなんか、とってもよくわかる。
⇒「大阪都構想の財源問題」立命館 大森裕之教授

そうなると、少ないパイ(π)を、住民サービスが奪い合うことになる。
「老人に金出しすぎちゃう?」とか「教育はもっと自己負担できるでしょ?」とか、
「総合病院は減らさなアカン」とか、「図書館なんていらんのちゃう?」とか。
そうなることは、予算規模から言えば目に見えているので、
現在、「市政改革ブラン」で先取りして切り捨てるとこを示してるわけやね。

小さな政府、地方分権、自立する地域、自立する個人…。
どれも、聞こえはいいけれど、
本当に自立するには、先立つモノがなけりゃあムリなわけで。
要するに、お金の流れをどーすんの?って話。

区みたいな身近な単位が、名実ともに大きな権限を持つってことは、
地域社会にとって希望になるはず。
「ニア・イズ・ベター」って、すごく大事なこと。
だけど、それが、個人の自立に支えられる地域の自立であり、
受益者負担の原則が基礎になるんやとしたら、
自分で立つだけの力がない地域や個人は、どうすればええん?
しかも、福祉や教育の受益者って、はたして個人なんやろうか。
それが、社会全体の受益やからこそ、公共が支えてきたんとちゃうんやろか。

とすれば、
学校を選択するということに、保護者の責任をからめる意図は、
苦しい予算配分の区単位で、教育における市場価値部分を利用することによって、
保護者に受益者負担を強いるためやと私は思う。

そうまでして、大阪都にお金を集めたい意図は、
リニアや淀川左岸線やカジノなどなど、
大型開発を一手にできるからちゃうんかなぁ。

ほんまのとこ、どーなんやろうか。


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まとめ【大阪都構想と学校選択】

またまた学校選択制のこと。半年間、専門的に勉強してきたんで、やっぱりちゃんと伝えたい。学校選択制に

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指定外就学

色々ありがとね~。

大阪都構想についてはまだ色々思うところがあるので書かないけれども、「指定外就学」の緩和は私も思った。
実際、上に兄弟姉妹がいる場合に、特別な扱いを次から次へと親が教育委員会に言い始めて、またそれを「はいはい」言ってきき出して...。
どこに責任や権限があるかよくわからない状態。
私は親が色々あれやこれやしているのを見て、役所は決定権を親に与えて、責任逃れしてると、強く憤りを感じた。
こうなることが予測されたのに、ギリギリまで放っておいた役所の責任なのに。
それなら事情は無視して、全員学区を変えてしまったらよかったのにと思う(医療センターの院内学級の子については選択させてあげたいが...)。
うちのように兄弟姉妹がいないため、選択の余地なしの親からしたら、なぜに?と思った。

「指定外就学」の緩和についても、ケースごとに違ってくると私は思う。
緩和しすぎたら、結局定員オーバーになる。
どこかで線引きする際にはどうする?
事情?抽選?先着順?
とにかく簡単には決めれない。時間が必要。
でも時間がなかった...。

あれから半年たって思うことは、選択できていれば残っていたと思うが、新しい校区へ行ってみて初めて実態を知るんだけども、ここの校区はひどい。
自分の子どもには合わないと感じる。
でも、社会生活の中では選択できないことがほとんど。
その中でどうしていくかを考え・実行しなくてはならない。
これは親の仕事だと思う。
子どもが心身ともに安全に過ごせるよう、親がフォローしていくことが必要なのだと。

全ての家庭が満足することは難しい!
そのためには、親が成長するしかない!
と、思う今日この頃です。

指定外就学

こやりさん、コメントありがと(^v^)。

あのマンションのケースでは、学校選択制であれ、指定外就学の拡大であれ、結果はほとんど同じやったと思う。

要するに、行政がもっと早い段階で、手当をせなアカンかったことが多すぎた。

ただ、指定外就学の拡大の方がよりマシな結果になったと思う理由は、それが、行政の「許可」に基づいているから。
学校選択制は選択の理由は問わない。ガラガラポンで決まる要素が強い。
だけど、指定外就学には、理由が必要で、「障害がある」「いじめにあった」「親の職場に近い」「兄弟が就学している」などなど、必要度に応じて、許可を出していくことになる。
希望が多ければ抽選になるのは、学校選択制と同じやろうけど、少なくとも「本当に必要な人」が外されるリスクは減る。

この「許可」には、あいまいな「保護者の権利と責任」がセットになる学校選択制に比べ、行政責任という明確さがある。


義務教育や福祉は「全ての家庭を満足させるため」に機能しているのではないと思う。
これらの機能は、社会の側に支える義務があり、保護者や子ども自身も、支え手であり、受け手なんやと思う。
だから、学校に参画していく責任は保護者の側にもあるし、一緒に成長していきたいよね。
その「責任」と、いわゆる「自立する個人」に課せられる「責任」は種類が違う。
私は、結果責任ではなく、プロセスへの責任こそが、当事者意識(主権者意識)、ひいては民主主義を支える社会の成熟につながると思う。








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