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ドキュメント「みんなの学校」

関西テレビのザ・ドキュメント「みんなの学校」を再び見る機会があった。
大阪市立南住吉大空小学校の1年をていねいに追ったドキュメンタリー。

「すべてのこどもに、学校での居場所を作りたい」という校長先生。
特別支援の対象となるこどもたちが、多く通う小学校。
いろんな子が同じ教室で学ぶ、いわゆるインクルーシブ教育の実践。

実を言うと、最初、この校長先生のリーダーシップが鼻についた。
「うちの子ら」「うちの学校」という表現に、
自分の理想を囲い込んでるような印象を受けた。
子どもらに対しての態度が的確すぎるのも、
他の先生よりも出張ってしまうのも、ちょっと気持ち悪かった。

だけど、子どもたちは、全く作った表情じゃなくって、
泣いたり怒ったり笑ったり、校長先生にも先生にも地域の人にも、
コロコロとなついて、わがままもやってる。
大人に押しつけられたからではなく、子ども自身が自然なこととして、
障がいのある子も、問題をかかえてる子も、
それが「特別な何か」というとらえ方ではなく、
その子の一部分だという受け入れ方をしている。
ああ、インクルーシブ教育って子どもが自分らで作るんやなぁ。
大人は環境を整えて、居場所を作るだけ。

私の猜疑心の元は、先生=デリカシーがない、という思い。
そこに居るから、という理由で何かを負わされるのはしんどい。
子どもの頃、そこに居ても居場所にはなっていない学校で、
役割を演じようと近づいてくる先生の押しつけがましさがイヤやった。

受けた同和教育の影響もある。
小学校の道徳で「差別してる自分を自覚せなアカン」と言われた。
でも、被差別部落の子のアイデンティティは、「部落の子」一色なんかじゃない。
それは、ひとつの事実ではあっても、子どもにとっては情報の一部でしかない。
その子のまるごと全部とつきあっているのに、一部だけ取り出せとはどういうことか。
障がいのある子もそう。
自分と違いはある。それをマイナスととらえてるのは大人の方やん?
違いを認識することが差別ではないはず。
みんな手をつないでゴールすることが平等ではないはず。

大人になってからわかったことがある。
居場所は人をしばるけども、楽にもする。
孤独な子育てよりも、周囲とつながって居心地のいい場所をつくる方が楽。
学校が本当に子どもらの居場所になるなら、子どもらだってきっと楽になる。
そして、大人にできるのは、押しつけることではなく、整えて助けること。

子どもは、自分を受け入れてもらいながら自己肯定する力をつけていく。
自分を肯定することで、他者との違いを認識し、他者も肯定することができる。
ある場面で、勉強のできる子ができない子に「できてない」と指摘したとき、
先生は「指摘するんやったら、教えたりーな」と言うてた。
できる子は、「その手があったか」と思ったみたい。
できる彼の力は、教えながら頑丈になっていくと思う。
いろんな子がいて、学びのスピードに違いがあるから、学力が低下するんじゃない。
むしろ逆やと思う。
だけど、それぞれに伸びようとしている力に、先生が気付ける態勢がない。
その点、この学校は、インクルーシブを推進することによる加配人員をうまく使ってる。
その条件が前提やけど、その上で、一丸となって子どもの成長を見逃すまいとしてる。
教育にたずさわる大人はみんな、テストの点数に想像力を奪われて、
子どもを信頼せずに、子どものせいにして、子どもを分断しないでほしい。と思った。

大空小学校の子どもたちが、あの学校に居場所を見つけられたことは、
きっと彼らの生きていく力になる。
この先進む中学や高校が、居心地のいい場所でなかったとしても。
一度でも、まるごと受け止めてもらった経験は、彼らを支えていくやろう。
私が怪しんだ校長先生は、やっぱり教育のプロなんやなぁと思った。
子どもに向かう誠実さから、「誰も取りこぼさない覚悟」を感じた。

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