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「ハンナ・アーレント」を観た後で。

映画「ハンナ・アーレント」を観に行った。
「全体主義の起源」を書いたユダヤ人哲学者、ハンナ・アーレント。
収容所から生還した彼女が、ナチス戦犯アイヒマンの裁判をレポートする。
「命令に従っただけ」と繰り返す小役人アイヒマン。
「おどろくほどノーマル」な彼が、なぜ大虐殺を担うコマになったのか。
それは、思考することを停止したから。
彼女は、ユダヤ人指導者の行動を問題にしたことや、
アイヒマンを「巨悪」と捉えなかったことで大批判をあびる。
それでも、誰もが思考停止すればアイヒマンになりうる…。

そーやね、そーやね。
美しさや醜さを体感して判別し、考えて言葉にする。
そういう作業をし続けることで、人間は人間でいられる。
自分でキャッチして、自分の中で考えるって大事や!
…と、感動しつつ映画を観終わり、あたりを見回したとき、実はちょっとイラっとした。
なぜなら、周りが中高年ばっかしやったから。
それで、この苛立ちの理由を自分なりに分析してみた。

「わかったような顏してハンナに同調してるけども、わかってんのかよ~」。
これでした…。
おそらくは社会に対してモノ申す自覚の高い中高年の方々。
おそらくは信念を持って行動してきた方々。
だけど、その運動は、ピチピチした新鮮さを持ったまま私ら世代につながってる?
いやまぁね、そこにいらした方々を具体的に指してるんじゃないんです。
ただ、ずっと感じてた停滞感が「思考停止」ってワードにハマってしまったんです。

秘密保護法の強行採決があった今、
食材偽装のなんやかんやは知ってる人も多いのに、
大事なことはスルーされてしまう空気感。
そうです。私、焦ってるんです。

そもそも「思考停止」は「保守」に起こるものと思ってた。
「状態を保つこと」を保守と言うのであって、
旧来の社会体制の維持をめざす「右派」は、
それほど思考せずとも、踏襲することで足りることが多いから。
でも、実はそれは「左派」にも起こり得る。

はじめは、個々人が自らつかみとった理解の中から生まれた言葉やアイデアが、
ルーチンになり、記号化され、各グループ単位の権威になり、
その権威の下に居場所を確保することで安心する人々が増える。
他人の言葉を言ってるのか、自分の言葉を言ってるのか判断がつかなくなり、
それでも大筋で方向性を理解している自分を信じて、
語りかけるべき道行く人を見ずに、結局自分自身に語りかけている。
そんなことになってないかな…。

「お前らの世代こそ思考してないやないか」って言われそう。
でも、そもそも私ら世代には「思考してる」って自覚がない。
「思考」の型もノウハウも、受けついでこなかった。
ただ、置かれてる現実が厳しければ厳しいほど(実際に先行きは暗い)、
体感したことを、自分らの表現方法で伝えようとして行くと思う。
「思考してる」って思いこんで、他人の言葉を繰り返すよりはマシな気がする。
ああ、ちょっと言いすぎか。

もちろん、魅力的な言葉で話す方々もいてはる。
ハンナが敵味方の区別なく、思考を放棄する凡庸さに危機感を抱いたように、
多くの人が自戒を込めて映画の感想を広めはるやろうと思う…。

「考えることで、人間は強くなる」。
これは普遍的なことであって、世代間で違ったりしない。
思考して発せられた、みずみずしい言葉が、世の中を動かすはず。
すみません。私もガンバリます。

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私も頑張る

老人会の部類ですが「私も頑張ります」
安倍政権の暴走ぶりに「焦り」のような感じがしなくはない。
2025年に労働力人口の求人倍率の高まりを恐れて進められた1995年国際競争力の強化の下に進められた日経連の「新時代の『日本的経営』」の「雇用の流動化策」は、若者がアルバイト・派遣社員で結婚もままならない状況なってきている。「競争と自己責任」という新自由主義が教育現場で長年積み上げられた結果が今の若者の中に現状打破への気持ちが圧殺されてきているのだろうか・・・。
臨時国会終盤の国会周辺には、年配だけでなく若者の姿がテレビ画面にも映し出された。この国の形を大きく変えようとする動きに反撃するエネルギーが蓄えられてきたのではないだろうか・・・。「私も頑張ります」
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