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「スペインのある農夫へのレクイエム」

このところ、「愛国心」て何やろって考えてたら、この小説思い出した。
ラモン・センデールというスペイン人小説家の本。
西和書林から単行本が出てマス。

スペイン内戦(1936-1939)さなかの農村で、
フランコの反乱軍に銃殺された1人の農夫(パコ)のことを、
彼を密告した神父の視点で描くお話。

村で産まれたパコに洗礼し、幼い頃から可愛がってきた神父。
輝くような正義感あふれる青年に育ったパコは、
共和国となったスペインの片田舎で、
地主と渡り合い、村人を自由にするために行動する。

やがて、反乱軍が村にせまり、共和国に荷担した村人を次々に処刑。
パコは逃亡するも、最後は神父の密告により、捕らえられて銃殺される。
死を前にしたパコのために祈る神父と、祈りを拒絶するパコ・・・。


神父は決して自分が間違っているとは思わない。
密告したのは、村に安定と平和をもたらし、パコの心に平安を与えるため。
高潔な神父の「愛」と、どこまでもすれ違うパコの「愛」。
崇高な「愛国心」を旗に、軍靴で「平凡で幸せな日常」の上を行進していく、
そんな日本軍のイメージが神父の「愛」に重なる。

作者自身、共和国軍としてスペイン内戦を経験し、身内を虐殺されたという。
そして、スペインのキリスト教会には、概ねフランコを支持したという歴史がある。

独裁者フランコが70年代半ばまで生きていたということもあり、
90年代に私がバルセロナで聞いたところでは、
センデールの本は長く出版禁止やったらしい。
それで、原文をスラスラ読めもしないのに、この本は記念に買ってきた。
バルセロナの市場の壁には、今も内線の銃弾痕が、たくさん残ってる。
そんなスペインでも、今「ネオナチ」ならぬ「フランキスト」の若者が急増中らしい。
崇高なその怒りの、矛先を間違えたらあかん。と思う。

センデール本 ←バルセロナの本屋さんで買った本♪

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テーマ : 今日の一冊
ジャンル : 本・雑誌

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No title

はじめまして、記事を読んでいたら、「蝶の舌」という1999年スペイン映画を連想しました。保身と裏切り。愛国と密告。信仰と犠牲。どれも入れ子細工で出来ていて生半な理屈では解きほぐせない、それが我々の生活だった。いや、その構造はこの国でも変わらない。この映画、忘れられない。

「蝶の舌」

私も見ました。
フランコ派に連行される大好きな先生を、
見送る少年の目が忘れがたい映画でしたね。

スペインは、ご近所どうしが密告を強いられた時代の傷痕が深い。
レコンキスタで異教徒を排除した歴史もあって、
キリスト教も保守的な色合いが濃く、
明るく快楽的なイメージのイタリアと対照的です。
映画は、そんなスペインの陰影がよく伝わる映像でした。

「スペインのある農夫へのレクイエム」は、
アントニオ・バンデラスが初主演(パコ役)した映画として、
80年代に映画化されていますが、残念ながら日本では未公開です。
すごく見てみたいです。

発禁!それはイイに違いない

オーウェルが構造をテーマにしたとして、やはり当のスペイン人だし「人間」をテーマにしてる感じしますね。
(最近構造モノばかりで…ナントカ主義vsナントカ主義vs…ん〜モグモグ)
もっと「人間回帰」せねば!ぜひ手に入れて読みます。
ただ、ショック・ドクトリンがようやく発売になったので、もう少し構造モノに目を通してから…
追伸
レコンキスタって建築破壊が無かった?のが不思議で…
ヒターノ?っていう存在も不勉強で、読んでもよく分からないことが…ヨーロッパは奥が深い…
まだまだ、よく理解できない世界です。
あぁ〜人生は短すぎる!
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ゆりひなな

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おもしろい記事書くために、おもしろい生活できたらええなぁ。その逆でもええけど。

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